[AWS] Laravel で ElastiCache を使うときに負荷分散が効く設定

ElastiCache for Redis に対する通信量が問題になり、複数ノード構成にして通信を分散させようという検討をしたことがあります。

ノードを増やすのなら、ということでクラスターモードを有効にしての検証をしたところ、以外にもプライマリノードにリクエストが集中してしまうことが分かりました。AWSの資料によると、接続してすぐに readonly コマンドを実行しないと読み書き両方の可能性があるためプライマリノードにリダイレクトされてしまうとのこと。

自前で ElastiCache とのやり取りを全部実装しているのであれば readonly を最初に発行することで対応できますが、フレームワークを使っている場合そうもいきません。そのときは Laravel で Predis を使っていたのですが、設定ではなんともならず、対応させるには結構な改造が必要になるので断念しました。

そのときの環境では結局、クラスターモード無効にして書き込み有りのときの接続先設定(プライマリエンドポイントに接続)と読み込み専用の接続先設定(リーダーエンドポイント)を別々に用意してプログラム中で使い分けるのが良いということになりました。もちろん読み込み専用で接続したときにはプログラムからreadonlyコマンドを送るわけです。

database.php はこんな感じで、REDIS_HOST_READ と REDIS_HOST_WRITE は .env でそれぞれリーダーエンドポイントとプライマリエンドポイントを設定します。このリーダーエンドポイントの下にレプリカノードを複数用意しておけば負荷分散になります。

'redis' => [
(略)
    'read_cache' => [
        'url' => env('REDIS_URL'),
        'host' => env('REDIS_HOST_READ', '127.0.0.1'),
        'password' => env('REDIS_PASSWORD', null),
        'port' => env('REDIS_PORT', 6379),
        'database' => env('REDIS_CACHE_DB', 1),
    ],

    'write_cache' => [
        'url' => env('REDIS_URL'),
        'host' => env('REDIS_HOST_WRITE', '127.0.0.1'),
        'password' => env('REDIS_PASSWORD', null),
        'port' => env('REDIS_PORT', 6379),
        'database' => env('REDIS_CACHE_DB', 1),
    ],

],

jqのクエリをインタラクティブに作成する

JSON のデータを扱うときに jq は必須といって良いツールです。

  • 見やすく表示する
  • データを抽出する
  • 特定のデータだけをまとめて新しいJSONファイルを作る

対象のJSONデータの構造を把握していれば jq のクエリを書くのもそれほど苦労はありませんが、そうでない場合は試行錯誤が必要になります。クエリをちょっとずつ変更しながら毎回 jq を叩くのも良いですが、インタラクティブにクエリを書けるツールを使えばもっと楽にできます。

そういう用途のツールとして jiq があります。以下の画像のようにインタラクティブにクエリを書いてJSONデータを掘り下げることができます。最終的なクエリの文字列を標準出力に吐いて jq コマンドに渡すこともできます。

インストール方法は、Linux 系の場合はプロジェクトのダウンロードページから最新版をダウンロードして展開してパスを通すだけです。

jiq と似た jid というツールもあり、こちらは各種ディストリビューションのパッケージも用意されていてインストールがより簡単です。ただし、jiq の方が対応しているクエリの種類が多いのでこちらを使っています。

AWS Lambda で読みがな変換関数を作成する

とある用途で日本語文字列→読みがなの変換処理が必要となったので、AWS Lambda で動作する関数を作成しました。ひらがなに変換する処理で MeCab を、ひらがなからローマ字に変換する処理で KAKASI を使います。KAKASI にもひらがな変換の機能は有りますが、今回の用途では MeCab の方が精度が良かったため、こういう構成となりました。

Python であれば mecab-python3 と pykakasi を使えばプログラムから呼び出せるので、Lambda レイヤーで mecab-python3, pykakasi の環境を作って Lambda 関数で呼び出すようにします。

mecab-python3, pykakasi がインストールされたディレクトリを zip ファイルにまとめてから Lambda コンソールにアップロードします。Lambda は内部的には Amazon Linux 2023 なので、一旦別の Amazon Linux 2023 環境で mecab-python3, pykakasi をインストールしてから zip ファイルを作ります。Amazon Linux 2023 を利用できる環境としては EC2, Docker イメージ, AWS Cloud9 などがありますが、今回は Docker イメージでやりました。
Lambda のランタイムとしては python3.12 も使えますが、Amazon Linux 2023 でパッケージインストールできる python3.11 を採用しました。

$ mkdir mecab-kakasi-python3.11
$ cd mecab-kakasi-python3.11
$ mkdir layers
$ vi Dockerfile
$ vi docker-compose.yml
$ vi laysers/requirements.txt

Dockerfile

FROM amazonlinux:2023

RUN dnf install -y zip python3.11
RUN dnf install -y python3.11-pip
RUN curl https://bootstrap.pypa.io/get-pip.py -o /tmp/get-pip.py
RUN python3 /tmp/get-pip.py

RUN pip3 install setuptools
RUN mkdir /home/layers
RUN mkdir /home/python

docker-compose.yml

version: '3'
services:
  aws-lambda-layers:
    build: .
    volumes:
      - './layers:/home/layers'
    working_dir: '/home/'
    command: sh -c "python3.11 -m pip install -r layers/requirements.txt -t python/ && zip -r layers/file.zip python/" 

requirements.txt

boto3==1.34.54
mecab-python3==1.0.8
ipadic==1.0.0
pykakasi==2.2.1

Docker コンテナ上で上記の設定ファイルを使って環境構築します。

$ sudo docker compose build
$ sudo docker compose up

layers/file.zip が作られたことを確認します。

$ unzip -l layers/file.zip |head
Archive:  layers/file.zip
  Length      Date    Time    Name
---------  ---------- -----   ----
        0  2024-03-03 16:10   python/
        0  2024-03-03 16:10   python/boto3-1.34.54.dist-info/
    10174  2024-03-03 16:10   python/boto3-1.34.54.dist-info/LICENSE
     7546  2024-03-03 16:10   python/boto3-1.34.54.dist-info/RECORD
     6620  2024-03-03 16:10   python/boto3-1.34.54.dist-info/METADATA
        4  2024-03-03 16:10   python/boto3-1.34.54.dist-info/INSTALLER
       92  2024-03-03 16:10   python/boto3-1.34.54.dist-info/WHEEL

file.zip を S3 にアップロード(約30MBあって Lambda コンソールで直接アップロードできないため)してから Lambda レイヤーを作成します。
Lambda コンソール > レイヤー > レイヤーの作成

  • 名前: mecab-kakasi
  • Amazon S3 のリンク URL: アップロードした先の URL
  • ランタイム: python3.11

Lambda コンソール > Lambda 関数 > 関数の作成

  • 一から作成
  • 関数名: hiragana_roman
  • ランタイム: python3.11
  • アーキテクチャ: x86_64
import json
import MeCab
import ipadic
import pykakasi

def lambda_handler(event, context):
    mecab = MeCab.Tagger(f'-Oyomi {ipadic.MECAB_ARGS}')
    kks = pykakasi.kakasi()
    return {
        'statusCode': 200,
        'body': kks.convert(mecab.parse(event['src']).rstrip())
    }

テスト用のイベントJSONとテスト実行結果です。

{ "src": "SPLOUT株式会社" }
{
  "statusCode": 200,
  "mecab": "SPLOUT カブシキガイシャ\n",
  "body": [
    {
      "orig": "SPLOUT",
      "hira": "SPLOUT",
      "kana": "SPLOUT",
      "hepburn": "SPLOUT",
      "kunrei": "SPLOUT",
      "passport": "SPLOUT"
    },
    {
      "orig": "カブシキガイシャ",
      "hira": "かぶしきがいしゃ",
      "kana": "カブシキガイシャ",
      "hepburn": "kabushikigaisha",
      "kunrei": "kabusikigaisya",
      "passport": "kabushikigaisha"
    }
}

Androidアプリでバーコードリーダーから値を受け取る

先日、Android タブレットにUSBでバーコードリーダーを繋いでアプリで読み取る実装を経験しました。基本的にUSB接続のバーコードリーダーはキーボードと同じです。読み取った文字列のキーコードを1文字ずつ送りつけてエンターで終わります。

Android アプリでは setOnKeyListener の onKey でキーイベントを拾って1文字ずつ処理します。プログラムの流れとしては、ループで1文字ずつ繋げてエンターキーを受け取ったら繋げた文字列を処理用の関数に渡す、となっています。コードはこんな感じです。

    public View onCreateView(@NonNull LayoutInflater inflater, @Nullable ViewGroup container, @Nullable Bundle savedInstanceState) {
        View rootView = binding.getRoot();
        rootView.setOnKeyListener(new View.OnKeyListener() {
            @Override
            public boolean onKey(View view, int i, KeyEvent keyEvent) {
                if (keyEvent.getAction() != KeyEvent.ACTION_UP) { // キーが押されたときが ACTION_DOWN, 離されたときが ACTION_UP
                    return false;
                }
                int keyCode = keyEvent.getKeyCode();
                if (keyCode == KeyEvent.KEYCODE_ENTER) {  // エンターキーが押されたら終了。ここまで繋げてきた数字の列を処理する。
                    processValue(scannedDigits); 
                    scannedDigits = "";
                    return false;
                } else if (keyCode < KeyEvent.KEYCODE_0 || KeyEvent.KEYCODE_9 < keyCode) { // 数字以外の文字は無視する
                    return false;
                }
                scannedDigits += (char) (keyCode + 41); // ASCII コードに変換
                return false;
            }
        });

        return rootView;
    }

上記は数値をバーコード化したものを読み取る処理です。 KeyEvent.KEYCODE_0とKeyEvent.KEYCODE_9でキーコードの範囲を限定しています。

最初はバーコードリーダーという自分にとっての未知のデバイスを前に身構えていたものの、PCに接続して読み取った文字列をエディタに反映させたりブラウザのフォームを埋めたりしているうちにキーボードと同じという実感を得ていく作業は大変楽しいものでした。

AIで音楽を作ってみました

こんにちは。開発担当のマットです。
このあいだ、友達を家に招いたら、楽器を持ってきました。
持ってきたものは、ディジュリドゥでした。

ディジュリドゥが母国のオーストラリアの先住民が使う吹奏楽器です。
子供の頃、叔父の家に一つあったのでちょっとだけ使ったことがありますが、
不慣れのディジュリドゥを吹いてみるとすぐに息が切れて、中々演奏できませんでした。

楽器を使って、音楽を作れたらカッコいいな〜と思ったら…

パソコンならできる?

実際の楽器なら演奏できる能力がない。
ただし、パソコンなら、ソフトウェアを使って、何かを作曲できそう!

と思ってみて、GarageBand という音楽制作ソフトを開いてみて、やってみたら・・・

なんじゃこれ・・・・完全に駄目ですね。真剣にやってみます。
GarageBand の使い方をなんとか勉強して、20分掛けてみたら、以下の曲を作れました。

なにこれ・・・w

壁が見えてきました

まず、GarageBand の音楽作成ソフトの使い方を覚えないといけない壁が一つ。
つぎ、音楽論など、音楽を作成する時に必要な最低限の知識を覚えないといけないので、壁が二つ。
そして、元々センスがない自分がなんとか、センスを付けないといけない壁が三つもあります。

難しいですね。

今どきの壁を破るAI

音楽なら、AIが作れますよね〜

ネットで探してみたら、多数の音楽生成のAIを見つけましたけど、自分が求めているものを見つけられませんでした。ほとんどのサービスが決められているテーマや楽器の組み合わせを使って、音楽を作れる便利なサービスですが、僕は求めていたのはクリエイティビティ。

・「背景を和太鼓にする」
・「テンポをちょっと落とす」
・「途中でバイオリンのソロを入れる」

など・・・このようなことをお願いしたら、やってくれるAIが欲しかったです。

話し相手を求めるなら・・・ChatGPT

このような人間の言葉を理解してくれるのは ChatGPT でしょう。
ChatGPT で完全に思う通りの音楽を作ってみることにしました。

まず、簡単な MIDI ファイルを作ってくれるようお願いしてみたら、以下の返答をもらいました。

「よかった!簡単にできる!」と思ったら、ChatGPT が嘘をついていました。
ファイルに保存して、.midi の拡張子を付けても、使い物になりませんでした。
よくよく調べてみたら、参考となった別のプロジェクトを見つけました。

全く別の形式なものを ChatGPT に作ってもらって、
それを pythonのライブラリーで変換しなければならない。

python で変換…(大変になってきた)

かなり、大変なことになってしまいましたが、Google Colab で python のスクリプトをコピーして、
ChatGPT に、新たな曲をその形式で求めて実行してみます。

ChatGPTのテキストをMIDIに変換するpython コード

ChatGPT に「複数な楽器を同時に演奏する曲」をお願いしてみました。
何度も何度も繰り返してみました。時には、フォーマットが不正な回答だった。
時には、複数の楽器の演奏があったけど、同時演奏ではなかったなど。

何度も頑張ってやったら、やっと、一つの曲をなんとか作れました。

フルートはかなりの耳障りですが・・・・ChatGPT に音楽を作ってもらったことでなんとか嬉しい気持ちです。

AIの未来

ChatGPT は言語専用のAIですが、実は Google の MusicFX も見つかりました。
日本では使えないツールですが、オーストラリアからアクセスしてみたら、ログインができて、使うことができました。

このツールを使えば、言葉だけで音楽を生成することができます。

まずは、
1)「Caribbean relaxing music with snare drums」(スネアドラムを使ったカリブ海風のくつろげる音楽)

次は、
2) 「Opera with Electric Guitars」(エレキギターを使ったオペラ)

最後は、もともと作りたかったもの
3) 「Rock and Roll with a Didgeridoo」(ディジュリドゥを使ったロックンロール)

まとめ

MusicFXの結果がかなり優れていて、びっくりはしましたけど、その反面、簡単な MIDI ファイルを作るだけでも大苦労でした。

今後、AIが進化するに連れ、このようなツールが数多くなって、力強くなると思います。
いずれ、僕のような音楽の初心者でも、完全にいいものを作曲できる日を楽しみにしています。